2つのくじがあります。
A:9万円もらえる確率が100%
B:10万円もらえる確率が90%
あなたはどちらを選びますか?
こんにちは。ぱずーです。
コピーライティングに、どのようなイメージを持っていますか?
文章のスキルを高め、それでによってお客さんにお金を支払ってもらい、自分の利益とするテクニック。
そのようなイメージを持っている人は多いと思います。
確かに、そのイメージは間違っていません。文を書く以上、文章のスキルを高める事に間違いは無いのですが、コピーライティングは文章を書く上で人間の心理行動が関わっています。
人間は、「人間の研究」を長年にわたって行なっています。
そのおかげで人体構造を把握し、医療が飛躍的な進化を遂げました。その結果、昔は助からない病気と言われていたものでも、今は助けることが出来る可能性が高まっている病気もあります。
そのような研究は人間の体だけではなく、人間の内面・・・心理にまで及んでいます。
人間の心理を研究、分析した結果、どうやら人間は多くの人が共通した心理に基づいて行動をする事がいくつも発見されました。
プロスペクト効果
さきほど僕はあなたに質問を投げかけました。あなたはどちらを選択しましたか?
実はこの2択は多くの人がAを選択します。
なぜか。
それは「人間という生き物は確実に得ることが出来る利益を選ぶ」という心理があるからです。
「利益を逃すリスクがある選択肢」と「絶対に利益を得ることが出来る選択肢」がある場合、「絶対に利益を得ることが出来る選択肢」を選ぶのです。
例え10%の確率でも利益を得ることが出来ない状況を避けたいのが人間という生き物なんです。
こう言うと、何か人間がいやしい生き物のような感じがしますが、とても普通の事だと思います。一瞬で可能性や確率を算出できるほど賢い生き物だと言うことを誇りましょう。笑
この心理をコピーライティングで活用するには「無料」を前面に押し出すことです。
もしも、あなたが扱い商品が「全額返金保証」を備えていたり、「無料で資料請求可能」「無料でテスターが使用できる」などのサービスを行なっているならばそれは絶対に見込み客に知らせるべき内容です。
あなたはノーリスクでこんなにメリットを得ることが出来るのです。
そう見込み客に訴えかけます。
特に「全額返金保証」はインターネット上のみで販売展開をしている商品の中で、売れている商品はこぞって取り入れている保証です。
この保証のいいところは、購入者が一切のリスクを背負わずに通常売られているそのままの商品を実際に使うことが出来る事です。
実際に返金を要求してくる購入者は少ないため、このような保証をサービスに組み込む企業は増えています。もちろん、その商品が宣伝とはまるで違うようなひどい商品ならば返金選球の嵐になりますが、過大広告をせずに、その商品を利用することで得られるメリットを正直に説明をしているならば返金の要求はかなりの少数派になります。
特にインターネット上のみで販売している場合は、実際に商品に触ることが出来ないというデメリットがあるため、このようなサービスは顧客目線に立った嬉しいサービスですよね。
是非、0円で商品を使うことが出来るという大きなメリットを見込み客に示しましょう。
この心理をコピーライティングで活用する究極の方法を言えば、お金と商品の交換に対するリスクを、利益しかないように見せる事です。
商品に対して支払わなければいけないお金は購入者にとってリスクです。しかし、そのお金を支払うことで得ることが出来る商品。・・・その商品を使うことで購入者にもたらされるメリットが、圧倒的に支払うべきお金を上回っている場合、商品を買うという選択肢は「絶対に利益を得ることが出来る選択肢」となります。
しかし、これはなかなか難しいです。
多くのコピーライターがセールスレターを書く際に、商品を買うという選択肢が「絶対に利益を得ることが出来る選択肢」となるように意識をするかと思いますが、それは
- 集客すべき見込み客をしっかり描けている
- 商品そのものが素晴らしい
- コピーライティングに熟練した経験値がある
などの要素がなけれなば実現は難しいです。
しかし目指すべきところですね。いかにして財布を開いてもらうのか、そこがコピーライティングの目指すところだからです。
もちろん過剰な煽りなどで不安感を抱かせたり、過大な文章を書いて嘘をついたり、見込み客を騙してやろうという思い出はダメですよ。そんなマインドでは例え結果を出したとしても一過性のもので終わってしまいます。
まずは自分がその商品に惚れ込み、是非こんな悩みがある人に使って欲しいという思いを持つことが大切です。
コピーライティングでは文章が商品を超えてはいけません。
商品のもっている性質を理解し、それが使用者にもたらすメリットを調査し、購入者が満足をしてくれるようなコピーを目指しましょう。
では、冒頭でしたような質問をあなたにもう1つしたいと思います。
2つのくじがあります。
A:9万円を失う確率が100%
B:10万円を失う確率が90%
あなたはどちらを選びますか?
冒頭の質問と同じだと思うかもしれませんが、今回は「失う」確率があるくじです。もちろん失いたくないですよね。だからといってどっちのくじも引かないというのは無しでお願いします。笑
さあ、心は決まりましたか?
この選択肢が提示された場合、多くの人がBを選択します。
冒頭の質問が変にあなたの心に固定概念を与えたかもしれませんが、より多くの金額を失う選択肢なのにも関わらずBを選んでしまうのが人間の心理です。
なぜか。
それはリスクを背負わない可能性が10%あるからです。
「リスクを背負わなければいけない状況に陥ると最大限にそのリスクを回避しようとする」のが人間です。絶対に背負わなければいけない選択肢」と「リスクを背負わなくて済む可能性がわずかにでもある選択肢」がある場合、「リスクを背負わなくて済む可能性がわずかにでもある選択肢」を選ぶのです。
10%は10回に1回という少ない可能性ですし、Aを選択するよりも1万円失う金額は大きいですが、それでもなおそのわずかな10%と言う可能性にかけるのが人間という生き物なのです。
こう言うと、何か人間が愚かな生き物のような感じがしますが、とても普通の事だと思います。繰り返しになりますが、一瞬で可能性や確率を算出できるほど賢い生き物だと言うことを誇りましょう。笑
もちろん、「背負う金額のリスク」が似たような選択肢ではない場合は、その答えも変わってくる可能性は大いにありますが、基本的な人間の心理は「リスクを背負わなくて済む可能性がわずかにでもある選択肢」を選択するという事を理解して下さい。
この心理をコピーライティングで活用するには「リスクが最小であること」を押し出すことです。
もちろん、先ほども紹介したような
「返金保証」などのお金のリスクが皆無であると事を示す
お金と商品の交換に対するリスクを、利益しかないように見せる
の2つの方法も「リスクが最小であること」を示す材料となります。
他には3つの方法があります。
- たくさんの人がその商品を利用していることを示す
- 他の商品と比較をしていかにコストパフォーマンスに優れたモノであるかを示す
- 受賞歴やランキングで1位をとったなどの経歴や使用者の口コミを示す
「多くの人が使っている」という事実は見込み客を安心させます。もしも商品を購入して損をしたとしても自分だけじゃないという安心感があるからです。
また、現代は似たような多くの商品があふれかえっている世の中です。その中で、見込み客が的を絞って商品を購入する場合、同業他社の商品と比較をすることは絶対条件となりつつあります。
それを象徴するかのように価格.com、trivago、引越し侍などの「比較サイト」は当たり前のように利用され、普及しています。自分が少しでも損をしないために、消費者には比較をする癖がついています。
そのため、もしもあなたが書いたセールスレターの中で同業他社の商品と比較をしないならば、必ずと言っていいほど読者は1度あなたのページを離れます。自分が損をしないように少しでも他のページで情報を得ようと思うからです。
又、アフィリエイトの場合は同じ商品であってもAmazonや楽天などのインターネット通販サイトなどで取り扱われる価格やサービスは違います。そのような価格比較の情報も入れるべきでしょう。
そして、受賞歴や口コミはあなたが書いた文章、あなたが勧める文章を補足してくれます。あなたの書いた文章を最初から信じて読んでくれる読者なんていません。あなたが書いた文章がどうやら確からしい・・・と感じさせる「証拠」を積み重ねましょう。
この3つを示すことで、見込み客が実際に商品を購入する際に抱く3つの不安を解消することが出来ます。3つの不安とはこれです。
●もっと安い商品はないのだろうか・・・。
●もっと良い商品があるのではないだろうか・・・。
●ここに書かれている情報は確かなのだろうか・・・。
みなさんも商品を購入しようとした場合、このような不安を抱きますよね。
この不安を取り除いて上げる事が「リスクを最小」に見せる方法です。
広告やテレビショッピング、CMなどを見ているとこのような文章を見たことはありませんか?
「2017年最も売れた化粧品です。」
「大手口コミサイト@COSUMEランキング1位を獲得!」
「楽天ヘアケアシャンプー部門1位!」
「モンドセレクション金賞受賞」
「使用満足度92%を達成!」
「これは1億人が利用しているアプリです。」
このようなコピーは興味を引きつけるだけではなく、見込み客の不安を取り除く効果も併せ持っているのです。
プロスペクト効果のまとめ
さあ、いかがでしたでしょうか。
人間は「絶対に利益を得ることが出来る選択肢」がある場合、その選択肢を選びます。
なぜなら「人間という生き物は確実に得ることが出来る利益を選ぶ」からです。
人間は「リスクを背負わなくて済む可能性がわずかにでもある選択肢」がある場合、その選択肢を選びます。
なぜなら「リスクを背負わなければいけない状況に陥ると最大限にそのリスクを回避しようとする」からです。
この人間心理は「プロスペクト理論」というものです。
「プロスペクト理論」は、人間は利益を得ることが出来る場面では確実に取れる利益を取り、リスクを前にすると最大限回避しようとする傾向がある、という人間がもつ行動心理のひとつ。
このプロスペクト理論から学び、読者がより反応を示すようなコピーを書きましょう。
そのコツは「リスクを最小にみせること」「ノーリスクでメリットを得ることができることを示すこと」です。
お金と引き替えに商品のメリットを得ることを示す場合、抑えておかなければいけないのがベネフィットです。
ベネフィットに関してはこちらの記事を是非ご覧下さい。
>実例あり|あなたは特徴→ベネフィットの変換出来てますか?